2025年3月23日に開催された「中川翔子と卒業式をもう一度」の卒業式当日に、実行委員としてYORISOUも参加させていただきました。中川翔子さんが校長を務める「空色スクール」という3日間のフリースクールが開校され、全国から31名が集まり、そのうち29名がこの日、校長から卒業証書を授与されました。
当日を迎えるまでに、キックオフミーティングや人生紙芝居のワークが2日間に分けてオンラインで行われたり、校長も参加のオープンチャットが開設され盛り上がったりと、さまざまなかたちでの交流がありました。
そんな中、YORISOUは実行委員として、卒業生の不安や悩みへの相談対応を行っておりました。当日までにいろいろな相談が寄せられ、私たちは「当日を晴れやかな気持ちで迎えてほしい」という想いのもと、ひとつひとつに向き合っていきました。ご相談者のみなさんはご自身の胸の内にある言葉を語ってくださり、「みんな、これまでの人生があって今ここにいる」という事実をあらためて、しみじみと実感いたしました。
さて、期待や緊張が入り混じる中で迎えた当日。リアルでははじめましての人ばかりの中、最初は不安そうにしていた方も時間の経過とともに表情がやわらいでいく様子も伺えました。12歳から60歳までが集まったそのクラスは、みんな思い思いの気持ちを携えてきた方たちばかり。中には広島や青森など遠方から来た方もいます。年齢も背景も住むところもバラバラだけれど、当日までの交流の中で、多くの共感を抱き合ったからこそか、会場は式典前からはやくもやさしいムードで包まれていました。
そしていよいよ式本番。卒業生はひとりひとり壇上で1分間のスピーチをして卒業証書を受け取りました。卒業式を一つの区切りとして宣言したり、正直な迷いを打ち明けたり、人生の後輩にメッセージを贈ったり、十人十色のスピーチはどれもまっすぐで素晴らしかったです。
中には、「今まで教室のはしっこから、みんなが楽しそうに髪の毛を結び合ったりしているのを一人で見ていたけれど、今日はクラスメイトに髪をかわいくしてもらえて嬉しかった。」といった声もあり、会場は感動に包まれていました。
式後半では「旅立ちの日に」が合唱され、みんなの力強い歌声が心に響きました。「飛び立とう、未来信じて」という歌詞に「生きててくれてありがとう」という中川翔子校長からのメッセージが重なり、過去も未来も自分の人生を好きになれる瞬間が誰にでも訪れたら、そんなに幸せなことはないなとしみじみ思いました。
今回の卒業生の中には、「辛い経験をしたからこそ、福祉や教育の仕事に就きたい」と熱意を持つ方が多くいました。まずは自分が幸せになること、そして相手を幸せにすること。そんな価値観が根付いた温かい卒業式でした。
この卒業式で感じたことを活かして、今後も、私たちがそれぞれの分野で関わる方々の「人生」に寄り添い、前に進めてゆく活動を続けていければと考えています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
▼中川翔子校長の公式Youtubeチャンネルでも当日の様子が見られます。